“選考会”の本質は?

3月から多くの企業で就職活動も解禁となりました。
すでに就活をし、早くも内定を得ている学生もいらっしゃると思いますが、
これからますます、面接やグループワークなど様々な手段を通じて“選考”が実施される時期でもあるでしょう。

自分の本気で志望する企業の選考会であれば、万全の準備をして臨むと思います。
準備をしないで選考に落ちると後悔をするでしょうし、
何より志望する企業であれば合格して選考を進みたいでしょう。
そして選考に合格するために、業界や会社に対する知識を身につけ、自己分析をして自身の強みや弱み、やりたいことを考えるなどといった行動を多くの皆さんが取っています。

その背景には「選考をしているのは企業である」という考えがあります。
企業が自社に見合う人材かどうかを見極めているということです。

しかしここで考えたいのは「選考会の主語は企業だけなのか?」ということです。
同時に“選考”とは、そもそもどういった前提のもとに実施されているものなのか、ということを考えたいと思います。

結論から言うと”選考”の主語は企業だけではありません。
学生でもあるわけです。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、就活において「自分が選んでいる」人は決して多くないと感じています。
知らず知らずのうちに受身になっていること、無意識的に「選ばれている」ことを選択することが往々にしてあります。

たとえばインターンシップという言葉がなかったとして、皆さんは全く同じ行動を選択するでしょうか?
たとえば大学が10年間だったとして、大学3年生時に就職活動をするでしょうか?

もし答えがNoであれば、既に選考や就活、ともすれば人生に対して受身になっている可能性があるということです。
つまり「既にあるもの」の中で選択したり、世間で起きていることや周りに合わせて選択したりすることはあっても、
自分の意志で選択をすることは、意外にも放棄してしまっていることは多いのです。

そして、ここからがポイントです。
いったい”選考”とは、どういった前提のもとに行われていると言えるでしょうか?

それは一言で、「意志を定めること」です。
あらゆる枠組みに囚われることなく、ゼロベースで自分自身の意志を立てること、その前提のもと選考とは行われるべきであり、
逆に自分の意志も定まっていない状態で”選考”をいくらしようと、それは企業側の選考にしかならず、学生当人にとっての選考にはなりえません。
自分の意志や向かうべき未来が定まって初めて、自分に合った企業を決定できるわけです。

就活において、多くの学生が様々な枠組みに囚われます。

他人や世間の評価やブランド
たくさんの企業に一括エントリーするというシステム
さらに深く考えれば
「就活」という言葉でさえ誰かが作った造語です。

それらに囚われると、
「人気企業」と言われる企業に何も考えずに行ってみたり、
人が勧める企業のOBOGの人に目的なく話を聞いてみたり、
漠然とした行動となり、結果何も手に入らない就職活動に陥る可能性があります。

そもそも就職活動をせずとも起業する選択があり、
働かなくとも生きていける選択もあるわけです。

どの業界や分野においても『超一流』と呼ばれる人の共通点は、
イチローであれ、スティーブ・ジョブズであれ、
彼らはみな「意志を定めて」行動しているということです。

自分なりの意志を定めて生きている。
だからこそ周りに流されない強さを持ち、誰も成し得ない偉業を成し遂げているのではないでしょうか。

“選考”とは企業のみならず自分を主語とした活動です。
そして納得のいく就職活動とは、自らの意志を定めることから始まります。

あなたはどんな意志を持って就活し、働きますか?

酒井友登
【アチーブメント株式会社 人事部 採用・育成チーム】関西学院大学卒業後、2016年度アチーブメント株式会社に新卒として入社。個人向けコンサルタントとして、200名を超える経営者やセールスパーソン、また医師や士業の目的・目標達成のサポートを行う。全社員のうち7名が表彰されるアチーブメントフィロソフィーアワードを2年目で受賞するなど、コンサルティング部の中で成果を挙げ、現在は人事部 採用・育成チームに所属し、主に自社の新卒採用を担っている。
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